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多くの高級時計メーカーにとって受難の時であった、ということです。

当時のケースサイズと言うと31mm~35mm程度が主流です。にもかかわらずロイヤルオークは39mm直径のケースとなっており、この大きさから「ジャンボ」の愛称でも親しまれることとなりました。


その他の点を見てもラウンドケースではなくオクタゴンが主流となったフォルム、随所に効いたエッジ、そしてケースとシームレスになったブレスレット・・・これまで高級時計ブランドが製造してきた時計とは大きく趣を異にするロイヤルオークが時計業界に与えた衝撃は計り知れませんが、しかしながらロイヤルオーク以降、1975年のジラールぺルゴ「ロレアート」や1976年のパテックフィリップ「ノーチラス」、1977年ヴァシュロンコンスタンタンの「222」などといった対抗機がハイメゾンから続々リリースされたことを鑑みれば、ロイヤルオークが衝撃とともにトレンドを巻き起こし、一大ジャンルを築き上げたと言うべきでしょう。


ちなみに、フランクミュラー レディースロイヤルオークのデザインをジェラルド・ジェンタ氏という天才時計デザイナーが手掛けたことはラグスポを語るうえでは知っておきたいですね。ジェラルド・ジェンタ氏は「ノーチラス」やIWC「インヂュニアSL」など、今なお残る名作の数々をデザインしたことで高名な人物です。



加えて知っておきたいのが、ラグスポが誕生した1970年代というのは、多くの高級時計メーカーにとって受難の時であった、ということです。


安価で高性能なクォーツ式時計の普及によって機械式時計のシェアが大きく脅かされたこと。量産体制の確立に後れを取ったこと。スイスフラン高騰などといった社会情勢で打撃を受けたことなどが背景としてあります。そのため各ブランドは生き残りをかけて様々な試みに挑戦した軌跡が見て取れますが、ロイヤルオークもそんな試行錯誤の一つだったのでしょう。



なお、現在もオーデマピゲは初代ロイヤルオークから大きくデザインを変えずに、連綿とコレクションのアップデートを行っています。


後述しますが「ラグスポ」時計は、このロイヤルオークから範を取ったデザインを指すことがほとんどです。すなわちオーデマピゲ ロイヤルオークのヴィトン コピー革新的なデザインは1970年代の時計愛好家に受け入れられたことはもちろん、現在でも時代を超えて、不変にして普遍の魅力を備えていることを示唆しています。


こういった経緯から、ラグスポとは「高級時計メーカーが作った奇抜なスポーツウォッチ」というわけではなく、1970年代という時計業界にとって一種特異な時代において、パラダイムシフトを起こした「高級スポーツウォッチ」にルーツを持つ用語と言えます(もちろんこの時代にまだラグスポを製造していなかったブランドもあるため、あくまで用語として、ですが)。

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