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落ち着いたブラックカラーの色合いは、どんなシーンでも使える印象を与える。

  • beeflygood22
  • 9月6日
  • 読了時間: 4分

ブランパンとスウォッチのコラボレーション「スキューバ フィフティ ファゾムス」の黒モデル、「スキューバ フィフティ ファゾムス オーシャン・オブ・ストームス」。ただのカラーバリエーションかと思いきや、ディテールに見どころが多い良作だ。コラボレーションスウォッチならでの「仕掛け」も施されている。

落ち着いたブラックカラーの色合いは、どんなシーンでも使える印象を与える。

 カラフルだった前作に加えて、ケースカラーにブラックを採用した本作。単に色味を抑えただけのものかと思いきや、ディテールを見ていくと、予想外の変更点が見受けられる。そのひとつが、「月」というこのモデルのテーマのひとつかもしれない。

 2024年1月11日午前10時30分ちょうど、チューリッヒのスウォッチストアでスイス国内初となるスキューバ フィフティ ファゾムス オーシャン・オブ・ストームス(Ref.SO35B400)の販売が開始された。例によって購入はひとり1日1本であった。チューリッヒよりも7時間も時差のある香港では、すでに何人かが、新たに手に入れたこの腕時計をネット上に投稿していた時である。


 幸いなことに、この新作のために並んだ人々は非常に少数で、氷点下の寒さの中で気を紛らわせる必要もなかった。さらに転売目的の人影もなく、ほとんどが筋金入りのスウォッチコレクターや時計愛好家であった。そして実際、その日並んだ人々は全員、この真っ黒なスキューバ フィフティ ファゾムス オーシャン・オブ・ストームスを購入することができた。


名前の由来と月とのつながり

 それより数日前にティーザーとなる新聞広告で発表された「オーシャン・オブ・ストームス」(ラテン語で、Oceanus Procellarum、日本語では嵐の海)の意味するところは、「ムーンスウォッチ」の新作ではないかと推測されていた。というのも、この名前は月の西側に存在する、とある月の海の名称だからだ。そして「月」というテーマは、腕時計の製作においては、鉄板のシンボルであることは疑いようがない。


 なお、発売日やティザーの手法は、2023年の9月に登場した、最初のスキューバ フィフティ ファゾムスとほぼ同じであった。スウォッチは2024年最初の目玉を、発売前日に公式発表した。それが宇宙から着想を得た名前を持ちながらも、実際には「スキューバ フィフティ ファゾムス」であることが明らかになった。ブランパン社長兼CEOのマーク・A・ハイエックはこう説明する。


「マニュファクチュールを象徴する詩的な複雑機構であるムーンフェイズは、ブランパンの顔であるだけでなく、クォーツ危機後の伝統的な腕時計製造の復興をも体現しているのです。」

 だが、名称の由来は、時計製造の歴史(クォーツ危機という嵐の海を乗り切った、機械式時計を象徴しているとでも言うべきか)から着想を得ているだけではないだろう。月の満ち欠けは、海の世界にも影響を与える。海、それはまさにフィフティ ファゾムスの故郷だ。潮汐は海洋生物に大きな影響を及ぼし、月の位相や光の強さは海洋動物や生態系の行動にも作用する。


 多くの海洋種は生物時計を持ち、月の満ち欠けや月明かりといった環境要因に適応している。それを意識してなのか、裏蓋からのぞくムーブメントには、ブランパンのムーンフェイズでおなじみの、顔が付いた月のイラストが小さく隠されており、UVライトを当てるとその姿を表すのだ。

 カラフルな前作と同様に、本作は限定ではない。今回はケースが完全なブラックで統一されており、ブランパンによれば、完全に地球の影に隠れてしまった新月(別名「ブラックムーン」)から着想を得たものだという。これにより、落ち着いた配色となった。さらに文字盤はサンレイ仕上げで上品に仕上げられたもので、6時位置の「Swiss Made」表記も移動し、「Swatch AG 2023」の文字はほぼ隠れるように処理されている。


 共有のブランパン x スウォッチのロゴはブラックのサンレイ文字盤とリュウズに入り、インデックスは植字。ケースには「Swatch」の刻印、バックルには「Blancpain」の刻印が入っている。


 今回使用されたウミウシはオケニア・ルナという学名の付いたもので、ペルーのアンコンからチリのコリウモにかけて分布する種である。そのデジタルプリントがムーブメントに施されており、さらには月の表面模様もムーブメントに刻まれている。ケースは91m防水で、フィフティ ファゾムスの名称が示す「ファゾム」は英語圏で用いられる深度単位(50ファゾム=91m=300フィート)に由来する。



 
 
 

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